概要
体育会系 - Wikipedia
ホモフォビアとミソジニーを基礎にした男性優位主義であることからホモソーシャルの典型とされる。 日本の大学の体育会の部活動で育まれる事が多いため、このように呼ばれる。但しその思潮は日本特有のものではない(ジョックを参照)。
また、体育会系には同性愛者が多数含まれることが多い。某野球選手が「アッー!」とからかわれるのはそれが原因であると思われる。
外国のスポーツのクラブ活動が博愛的な友情を基礎とした横社会を形成するのに対し、日本の部活動は封建的な年功序列の上意下達型社会を形成する。「四年神様、一年奴隷」(“三年貴族、二年平民”と加わる場合もある)、あるいは「無理偏に拳骨と書いて兄弟子と読ませる」(相撲部屋)などという形容もされる。
これはスポーツが『憂いの取り除く、遊び、戯れ』ということから出発した西洋に対し、明治時代に『富国強兵』の『強兵』を育成するための『国民体育』としてスポーツを受容した日本との違いに原因する。『強兵』が要らなくなった戦後においても、『企業戦士』を育成する形で『国民体育』の価値観は残ったため、『体育会系』という独自の気質が成立した。1960年代の学生運動・大学闘争全盛期には、大学本部の手足となって、“学園生活の正常化”の名の下に左派学生グループと直接衝突する事もあった[1]。そのため、体育会系の人間関係は軍隊に類似したものと言える。
体育会系と日本社会
また、こうした学生生活における体育会系は、日本の企業社会においても顕著である。日本の企業もやはり年功序列を基礎としているため、上司・目上の命令には盲目的なまでに忠実に従う体育会系思想保有者は企業の構成員として好まれ、採用されてきた。特に“買い手社会”の頃のバブル景気前後は、一流企業が体育会系サークル出身者や体育大学の学生を上記のような理由で多く採用した。体育会系でも飲み会などが多いことから、企業の“飲みニケーション”にも通ずる。
中には、上司や幹部、ひいては社長まで大学の体育会出身者で占められている会社も多く、出世コースには体育会サークルに所属していたとか、または体育会系特有の気質が必要とされているところもある。
ところが、バブル景気が崩壊し、実力主義や中途採用など雇用体系が変化するにつれ、このようなバブル期に大量採用された体育会系出身社員は、「自分の頭では何も考えない指示待ち族・ロボットでしかない」「実は使えない社員だった」などとして一転、リストラの対象となったようである。
同様に、(刑務官、海上保安官も含めた)警察官や自衛官の現場職においては「体育会系の中の体育会系」ともいわれ、徹底した上下関係と上意下達の社会であり、地方公務員法または国家公務員法において労働基本権のすべて(団結権、団体交渉権、団体行動権。なお団体行動権は全ての公務員職で否定されている)を否定されていることもあって、体育会系のサークル同様、階級や年数の下の者は上の者の意見を一切の疑問を抱かずに従わなければならず、組織の硬直化と事なかれ主義も相まって警察官や自衛官の不祥事多発の原因のひとつとされている。
また、日本の国会議員や地方議会議員には、体育会系出身者が多く、また元スポーツ選手や現役プロレスラーも数多いことを付け加えておく。
体育会系の不祥事
体育会系を評価する人間の中にも、モラルに欠けた一部の人間の気質を嘆く者は多い。性的羞恥心が皆無であり、性器露出や公然わいせつなどの性犯罪、暴力事件を日常的に犯している人間も一部存在する。
その理由として「上級生にやれと命令されて仕方なくやった」とか「その場の乗り(群衆心理)でやった」などが挙げられる。大学の体育会系サークルの中には、「下級生が上級生に好みの女子を差し出す」というような半ば人身売買に近いことも行われているという。
特に昨今、女性の前で全裸になっただけで強制わいせつ罪という重大な罪が成立するほど、品の無い性犯罪的行為が女性の憎悪の対象となっている時代背景を反映して、一部の体育会系の品性のなさに対する非難が強まっている。保守派・右派は本来品性を重んじる立場であることから、体育会系の負の効力の改善を強く求めている。毎日新聞の特集では、「くりかえされる大学スポーツ界の不祥事」として以下のような実例と共に特集が組まれている。
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