「飛び恥じゃないか」──。11月初旬、世界中の各国首脳や経営者が、専用機やプライベートジェットなどを利用して、英グラスゴーに飛んだことが批判されている。第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)というCO2削減を話し合う会議であるにもかかわらず、少人数用でCO2排出量の多い航空機を使ったためだ。 この問題を技術革新で、解決しようとする動きが世界的に広がっている。廃食油や動物油などから再生燃料を生産し、それを持続可能な航空燃料(SAF)として活用する動きだ。SAFは従来の石油由来の航空燃料に比べ、CO2排出量を約90%削減できるという。その中で、最も注目を集める企業が、フィンランドのネステだ。1990年代から再生燃料事業に取り組み、この数年はSAFの供給量を増やしている(参照:ANAが頼った再生燃料の世界最大手、赤字続きからの逆転劇)。 ネステはフィンランドのポルボー、オランダの