『himaginaryの日記』 の注目エントリー
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財政刺激策への各経済学者のスタンス - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | マンキューがこのところブログで、財政による景気刺激策への疑念を露にしている。そこで、これまで出てきた各経済学者の財政刺激政策に対するスタンスを簡単にまとめてみた。 クルーグマン6000億ドル。 フェルドシュタイン3000億ドル。 サマーズ社会を転換させるような技術への公共投資。「sp... 続きを読む
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FRBのバランスシートはやはり心配? - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | 以前、ブルームバーグがFRBを訴えたという話を紹介したが、先週、続報が出ていた。FRBが拒否回答を出したとのこと。The Fed responded Dec. 8, saying it’s allowed to withhold internal memos as well as i... 続きを読む
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テイラー展開 - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | ジョン・テイラー元財務次官が、FRBを打擲している。Econbrowserのジェームズ・ハミルトンの紹介に沿って、その批判を箇条書きにまとめてみる。2002-2005年に、FRBは、テイラー・ルール(!)が示す本来の水準より低めに金利を抑え、住宅バブル(およびその後のバブル崩壊)を招... 続きを読む
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本当に今の状況を大恐慌に喩えて良いの? - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | と12/15のEconomist's ViewでTim Duyが問うている。I am torn on the wisdom of this move. On one hand, using the Great Depression as a guide, the appropriat... 続きを読む
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オバマ財政刺激策への疑問 - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | また少し古い(一週間以上前の)ネタになるが、タイラー・コーエンが12/6に発表されたオバマ財政刺激策に疑問を呈していた。 オバマ刺激策で挙げられた5項目と、それに対するコーエンの批判をまとめてみる。公共施設の建物のエネルギー効率を高め、政府のエネルギー支出を減らす第一項目にしてはパン... 続きを読む
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マイクロファイナンスの精神を巡る闘い - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | 「まっとうな経済学」のティム・ハーフォードが、今月初めに表題のタイトルのFT記事を書いている(Marginal Revolution経由*1)。 内容は、ノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌスが始めたマイクロファイナンスが、商業化という曲がり角に差し掛かっているというもの。以下簡単に... 続きを読む
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「バーナンキの背理法」の“逆輸出” - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | 米国の謎の匿名ブロガーknzn氏(以前ここで取り上げたこともある)が、12/2エントリで以下のようなことを書いていた。僕の空想直近の二つのエントリ(こことここ)の後書きとして、可能性について思いを巡らせてみたい。 財務省が長期債をすべて償還し、FRBが利率をゼロに抑えるのに十分なだけ... 続きを読む
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あの金で何が買えたか〜米国編 - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | あの金で何が買えたか―バブル・ファンタジー(村上龍、はまのゆか著)という本があったが、その米国版ともいうべき図表がブログ界で出回っている。内容は、今年の救済劇に使われた費用4.6165兆ドルは、これまでの米国史の主な支出の現在価値合計よりも大きい、というもの。グラフ化したのはVolt... 続きを読む
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ワイルダー「与謝野は少し頭がおかしい。日本に住んでいなくて良かっ... d:id:himaginary
経済 | そこまで言うか、という感じだが、女性エコノミストブロガーのレベッカ・ワイルダーがFTの記事を引用してそう書いている。 彼女は、与謝野経済財政担当相の日本の政府債務残高は大きいので、刹那的な享楽のために有効需要を創出するのは賢明ではない。という発言を取り上げ、頑固な日本の政治家はデフレ... 続きを読む
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Touchy, touchy - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | というタイトルのクルーグマンのブログエントリがあったが(okemosさんは「過敏、過敏」と訳された)、A.R.Nさんのこのエントリを読んで同様の感想を抱いた。 知らないうちに飯田泰之さんのところで小生のこのコメントが引用されていたのだが(ただし引用元は明記してある)、それを読んだA.... 続きを読む
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2003年に何が起きたのか? - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | 30日のエントリで、2003年の溝口財務官の為替介入について取り上げ、結局これはクルーグマンの1999年の論文の一節に書かれた政策を実際に実行したものだ、と論じた。その翌日(12/1)、このエントリに大幅に加筆した。当初は、てにをはを少し直すだけのつもりだったが、そのうちにあることに... 続きを読む
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クルーグマンの「弁明」 - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | クルーグマンは現在、米国の景気回復策として巨額の財政刺激策を訴えている。それに対し、kmoriさんが、以前に彼が日本について言っていたことと違う、という指摘をされた(本ブログではここで紹介した)。 確かに、今回の危機に絡んでクルーグマンが日本の財政政策について触れた文章はあまり見当た... 続きを読む
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ビッグ3を救済すべきか否か?-米経済学者の見方 - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | 表題の件についてEconomist's Viewやマンキューブログに書かれたものを少し拾ってみる。 Mark Thomaの意見(11/14)(まずは、Economist's ViewのMark Thoma自身の意見)もし今回の危機が金融危機によるものであり、それが過ぎれば立ち直るので... 続きを読む
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我が孫たちの日本語の可能性 - himaginaryの日記 d:id:himaginary
我が孫たちの日本語の可能性 経済, 社会 | 分裂勘違い氏のこのエントリを読んで、ここで紹介したケインズの小論を思い出さざるを得なかった。これほど対照的な未来予測はないだろう。ケインズの予測した未来では、技術の発達によって人々は働く必要がなくなり、暇を持て余すようになる。労働は習慣的に週15時... 続きを読む
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財政均衡論者=貿易保護主義者 - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | Economist’s Viewで紹介されていた匿名ブロガーknzn氏の主張。この発想は無かった。 氏の主張の概略は以下の通り。貿易は全体の厚生を改善する。その意味で貿易はフリーランチであり、誰も食べなければ無駄になる。しかし、保護主義者は、再配分効果による一部の人の痛みが全体の厚生... 続きを読む
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経済学者からオバマ新大統領への提言 - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | 少し前のEconomist’s Viewにオバマ新大統領への経済学者への提言がまとめられていた。 タイラー・コーエン米国に自信を取り戻せしめよ。敗北やパニックから、人々はあらぬ方向に行ってしまうもの。20世紀初めの混乱から生じた独裁政治、911後のイラク戦争が良い例。その再現を避ける... 続きを読む
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経済学者の聖杯 - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済学者の聖杯 経済 | バーナンキはかつて「大恐慌の真の原因を追究するのは、マクロ経済学のいわば『聖杯』である」と述べたそうだが、最近またその「聖杯」を巡る議論がかまびすしくなっている。ただし、このところの議論は、現下の状況を反映して、大恐慌の原因というよりは、それへの対応――特にルーズベル... 続きを読む
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3000億ドル…さらに倍! - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | とクイズダービー(古いな)風のタイトルにしてみたが、4日エントリで紹介したフェルドシュタインが3000億ドルの財政刺激策を提案したのに対し、クルーグマンは倍の6000億ドルという数字を出してきた。その数字を弾き出した算式は以下の通り。GDP=15兆ドル自然失業率=5%ゴールドマンの予... 続きを読む
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FRB同士の決闘 - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | 田中秀臣さんやHicksianさんも取り上げたミネアポリスFRBの論文に対し、当のFRBの別の地区連銀が反論している(Economist’s View経由)。ミネアポリス連銀は、貸し渋りに関する4つの通念を槍玉に上げ、それらが「神話」である、としたのに対し、ボストン連銀はそれらは神話... 続きを読む
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もやもやサマーズ2 - himaginaryの日記 d:id:himaginary
もやもやサマーズ2 経済 | サマーズについて検索していたら、たまたまこんなニュース動画サイトを見つけた。ボストンの商工会議所で10月末に講演した時の動画がフルで見られる。2つのアメリカン・ジョーク(アインシュタインが天国に行ったときの話*1、J.P.モルガンが株価予測について尋ねられたときの... 続きを読む
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もやもやサマーズ - himaginaryの日記 d:id:himaginary
もやもやサマーズ 経済 | MSNの記事経由で、こんなサイトにジョージ・ソロス、ローレンス・サマーズ、ロバート・マートンらの経済討論がアップされていることを知った。動画は各人の発言ごとに分割されているので、取りあえずサマーズのものを一通り見てみた。彼の発言の主旨を動画ごとにざっとまとめると以下... 続きを読む
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ロバート・シラーの告白 - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | Economist’s Viewで紹介されていたロバート・シラーの告白は新鮮だった。 内容は、米住宅バブルに対し、なぜグリーンスパンを初めとした各機関や大学の経済学者が警告を発しなかったか、という疑問について。誰も気づかなかったならともかく、世間一般では、これはおかしい、という観測が... 続きを読む
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株安の主犯は誰? - himaginaryの日記 d:id:himaginary
株安の主犯は誰? 経済 | 今週初めまでこれだけ株が下がったと言うことは、やはり本国の相場の下げで損した外国人が資金調達のため手仕舞い売りをしているのだろうか、じゃあ、投資部門別売買動向を見てみよう、とふと思い立った*1。しかし、東証のデータから自分でグラフを作るのも面倒なので、どこかに無いか... 続きを読む
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クルーグマン on 資本注入 in 1998 - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | たまたまクルーグマンが昔書いたものを見直していて、これを見つけた。ちょうど10年前に、当時の日本政府の銀行への資本注入案について書かれたものである。読み直してみると(数値例があるので却って読みづらくなっている気もするが*1)、要は、資本注入は銀行に歓迎されないので、強制的に行なう必要... 続きを読む
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経済学者vs物理学者 - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | 昨日、数理物理系出身の経済学者たちにマクロ経済学の真髄を理解しない傾向があるのではないか、という趣旨のことを書いた。そこではichigobbsの「次世代の経済学を考える【行動経済、経済物理、複雑系etc】」スレにかつて小生が書き込んだケインズの言葉を紹介した。 今日は、その経済学と数... 続きを読む
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預金金利引き上げと銀行の行動・続き - himaginaryの日記 d:id:himaginary
預金金利引き上げと銀行の行動・続き 経済 | 昨日のエントリは思ったより反響が大きかった*1。特にmojimoji氏からはブログとブコメで反論を頂いたので、氏の主要論点を3つ取り上げ、それに関する小生の考えを少し整理してみる。1)枝野案は与謝野案よりひどいか?これに対する小生の答えはYESであ... 続きを読む
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預金金利引き上げと銀行の行動 - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済米金融問題に気を取られている隙に、日本のブログ界隈では、民主党の枝野議員の発言が思ったより大きな波紋を広げていることを稲葉氏のブログエントリで知った(なお、稲葉氏には弊ブログを氏のはてなアンテナに加えていただいた。ありがたやありがたや)。枝野氏の発言とは、「朝まで生テレビ」におけるもので、... 続きを読む
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ポール損プラン - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | IMEが勝手に表題のように変換してしまったが、この今回のポールソン米財務長官の金融機関救済策に対する経済学者からの非難轟々を考えると、案外当たっているのかも知れない。そういえば昔ジョン損と呼ばれた助っ人外人がいたっけ…。 かつて速水時代の日銀が銀行からの株式買取を行なったことがあった... 続きを読む
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クルーグマンがバーナンキの背理法にダメ出し - himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済 | 少し前に日本のブログ界でバーナンキの背理法が話題になった。その時の議論は数学的厳密さに関するものだったが、今度はクルーグマンが実現可能性という点から疑問を投げかけた。So Ben Bernanke came into his current position believing th... 続きを読む
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himaginaryの日記 d:id:himaginary
経済学と数学 経済 | 経済学と物理学に関するエントリが続いたが、今日は、経済学者へのインタビュー本の内容をまとめた以前のエントリから、経済学と数学に関する経済学者の意見を抜粋してみる。Milton Friedman「新しい皮袋の中の古い酒」(1991)では、今の経済学は、現実の経済問題を扱う... 続きを読む