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武田邦彦 (中部大学): 台風の前に緊急に政府がしなければいけない... takedanet.com
台風シーズンが近づいています。梅雨は始まりました。 初動が大切な原発事故で、国民の避難、児童の疎開、汚染されていない水の確保など、原発事故ですぐしなければならない政府の義務は何一つされていません. 何もしないで1ミリを20ミリに上げたり、汚染された野菜を拒否するのを「風評被害」といったり、もっ... 続きを読む
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武田邦彦 (中部大学): 海の汚染の考え方と問題点 takedanet.com
海の汚染が難しくなってきました。 「難しい」というのは、魚や海藻が食べられなくなるという意味ではなく、人類が初めて体験する「海の汚染」というものが、かなり複雑な様相を見せそうだということです。 陸に降り注いだ放射性物質もややこしいものですが、それでも畑に降った「粒」は次第に地中深く下がっていく... 続きを読む
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武田邦彦 (中部大学): 幼稚園の砂場と園庭 ・・・ あるお母さん... takedanet.com
お子さんが通っている幼稚園の砂場と園庭の土を、ご自分がお金を払って検査したお母さんがおられます. 場所はさいたま市、結果は次の通りです(1キログラムあたり). ヨウ素-131 109ベクレル セシウム-134 412ベクレル セシウム-137 432ベクレル ・・・・・・・・・ ... 続きを読む
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武田邦彦 (中部大学): 科学者の日記110528 良いこと、悪いこと takedanet.com
昨日は大学で研究会をしたりしたこともあり、ブログを一日、サボりました。 文科省が20ミリから1ミリに変えたことで、ややホッとしたことや、秋田県のお医者さんからのメールで、放射線の取扱に十分な注意をしていただいていることなど、良いことも続きました。 やはり日本のお医者さんは信頼できます. また、... 続きを読む
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武田邦彦 (中部大学): 科学者の日記110526 みんな死ぬのだから・... takedanet.com
日本の法律では「1年1ミリ」が被曝限度だが、「1年100ミリまで大丈夫」と国、専門家、医師、自治体、新聞記者が言っている. 他の人の意見が自分と異なる時には、 「なぜ、教養も責任感もある人が、自分と違うことを言っているのだろうか」 と考えることが私のやり方だ。 自分が正しいということはない.自... 続きを読む
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武田邦彦 (中部大学): 国を失った日本人(2) 空中分解した国、... takedanet.com
ある読者の方から、厚生労働省の「お母さん向けパンフレット」を送っていただきました。 このパンフレットは、厚生労働省が多額の税金を使って大量に配布したもので、データは一切、書いてありませんが「放射線は安全だ、基準を守れば赤ちゃんは安全だ」を繰り返しています。 厚生労働省の中にはお医者さんもたくさ... 続きを読む
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武田邦彦 (中部大学): 国を失った日本人(1) 海の汚染、はじま... takedanet.com
ある出版社が、「外国」の環境団体が測定したデータを送ってくれました。 それによると、5月5日に江名港での測定では、アカモク(海藻)から放射性ヨウ素が基準値の60倍、セシウムが3倍でした(フランス環境団体測定)。 また四倉港のコンブ(5月5日)はヨウ素が50倍、セシウムが4倍で、海草類に汚染が拡... 続きを読む
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武田邦彦 (中部大学): 科学者の日記110525 縦割り:子供の立場は... takedanet.com
- 社会
- 武田邦彦 これはひどい CrisisManagement
- 20 users
- 2011/05/25
子供の被曝限度を定める理由は、「できるだけ多く被曝させる」のではなく、「子供を被曝から守る」ためである. 食材の被曝限度を定める理由は、「できるだけ多く被曝させる」のではなく、「子供を被曝から守る」ためである. でも、どうもそうなっていない。放射線の被曝を受ける子供の立場になった計算を見たこと... 続きを読む
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武田邦彦 (中部大学): たて割無責任社会:大人が強いる子供達の被... takedanet.com
なんでも「縦割り社会」になって、「自分のところだけOKなら」という時代になりました。 もう一つ、昔は貧乏でも、子供の健康や夢を大切にした時代でしたが、今はお年寄りまで「子供より自分」の時代になりました。 その被害を今の子供達が受けています. 文部大臣(正しくは文科省の大臣)が言っている「1年2... 続きを読む
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武田邦彦 (中部大学): 新しい「信頼される」生産者・流通の時代に... takedanet.com
少し前に、日本で盛んに中国の食材を批判した時代がありました。 それに対して、中国は「食品の安全の基準はしっかり守っているし、実際、中国で大きな問題は起きていない」と言っていました。 でも日本国内の不信感は変わりませんでした。 それは、「どうせ中国がそんな事言っても、信頼できないから」ということ... 続きを読む
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武田邦彦 (中部大学): 科学者の日記110523 ああ、すれ違い! takedanet.com
あるお母さんが、子供の被曝が心配になって、市が測定している「空間の放射線量」を調べた。 なんと、地上5メートルのところで測っているではないか! そこで、早速、市に電話をして「子供の被曝が心配なので、地上0.5メートルで測ってくれませんか」と御願いしました。 その答え。 「県衛生研究所内のモニタ... 続きを読む
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武田邦彦 (中部大学): 厳しい問題・・・茨城産の農作物は安全か? takedanet.com
読者の方から次のようなメールをいただきました。 「はじめまして。失礼覚悟でメールをおくります。 今すぐ削除してほしい記事があります。これです↓ ■科学者の日記110520 哀しい茶葉の検査拒否 茨城県では農作物、畜産物、水産物まで真面目に検査されています。このページを参考にしてください。ht... 続きを読む
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武田邦彦 (中部大学): 科学者の日記110521 夏の服装・食材の選... takedanet.com
昨日はさんまさんの「ホンマでっか」の収録をして、私にとっての激動の1週間がおわりました。 国会やテレビ、それに福島の講演と多くの経験ができたと同時に、疲れた1週間でもありました。 ・・・・・・・・・ 徐々に福島原発の事件も第3段階に入りつつあります. 福島原発の破裂で最初の1週間で60京ベクレ... 続きを読む
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武田邦彦 (中部大学): 科学者の日記110520 哀しい茶葉の検査拒... takedanet.com
今日は哀しいニュースが目につきました。 「厚生労働省が、生茶葉を乾燥させた「荒茶」の放射能検査を東日本の14都県に求めた問題で、神奈川、埼玉、栃木の3県は19日までに、検査をしない方針を決めた。 静岡県の川勝平太知事も18日、検査要請に応じないと表明しており、産地自治体の反発が広がっている。」... 続きを読む
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武田邦彦 (中部大学): 億・兆・そして京 takedanet.com
すでに福島原発はあまり心配ないとか、できるだけ被曝を少なくするように工夫してくださいなどと、矛盾したことを書いているように感じておられる方からのお便りをいただきます. 実は、テレビなどであまり報道しないので、錯覚しがちなのですが、今回の原発事故はかなり特別なのです. ・・・ 普通、「どこどこの... 続きを読む
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武田邦彦 (中部大学): 「工程表」の評価 takedanet.com
2011年5月17日、「東電」と「国」が原発事故に関する「工程表」を出しました。 まず、東電の工程表について、私は次のように考えています. 1) 4月に発表した東電の工程表は「燃料が破損して半分ぐらいしか残っていない.原子炉に穴が空いている」という情報を隠したので、工程表自身が不完全だっ... 続きを読む
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武田邦彦 (中部大学): 科学者の日記110520 「被曝量と健康」の基... takedanet.com
放射線をどのぐらいあびたら危険か、ということは今、福島やその周辺にお住みの方の、もっとも強い関心事と思います. また福島から遠いところでも、土壌、茶葉、野菜、牛乳、魚などに不安を持っている人も多いようです. そこで、「なんの立場もなく、深く反省しているわたし」が、自分の知識を整理して、完結に示... 続きを読む
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武田邦彦 (中部大学): 科学者の日記110517 国会・文部科学委員会... takedanet.com
5月17日、午前9時から12時まで国会(衆議院)文部科学委員会で参考人として陳述をしてきました。 私の論点は3つ、 1) 日本の原発は自然災害で破壊する、 = 国策で大災害をもたらすことをやっている。 2) 放射性物質が漏洩することに国は防御計画がない、 = 国策で国民救済をしないこと... 続きを読む
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武田邦彦 (中部大学): 拭く・測る ・・・ 効果を上げた方(東京... takedanet.com
事故から2ヶ月。やっと国の「工程表」が発表されましたが、雑で抽象的、しかも最初にやるべき「除染」を後回しにするなど、相変わらず頼りになりません. また東電の工程表は「原子炉の中の燃料が壊れているのに、それを隠して作った前回の工程表」を少し手直ししたぐらいのことで、「東電は原子炉しか関係ありませ... 続きを読む
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武田邦彦 (中部大学): 科学者の日記110517 「福島の胆力」と「... takedanet.com
自分が日本人だからかも知れない・・・何回もそう思い直してはいるけれど、それを割り引いても日本人というのは立派な民族だ。 それは今度の地震や原発事故でも見事に示された。 世界でこのぐらい大きな災害が起きても、冷静に我慢強く、礼儀正しく自らを律することができる民族は他にないだろう。 2011年5月... 続きを読む