正午から午後1時までの「昼休み」の時間帯に働く人が増えていることが、国の統計を分析した専門家の指摘で分かった。「働き方改革」で残業は減り、深夜に働く人は減少。ところが、そのしわ寄せが昼休み返上の仕事につながっている。 (池井戸聡) リクルートワークス研究所(東京)の坂本貴志研究員が、国が五年に一度行う「社会生活基本調査」の詳細を分析。二〇一六年に正午から午後一時までの時間帯に仕事をしていた人の比率は35・4%で、一一年(32・2%)より3・2ポイント増えていたことが分かった。 この五年で深夜に仕事をしていた人は減少。だが昼休みの時間帯に働く人は増えた。なぜか。坂本研究員は「フレックスタイム制や在宅勤務の広がりで、この時間帯に働く人が増えた側面はある」と指摘。一方で「残業が減る中で仕事をこなすため、休憩すべき時間帯に仕事をさせられた人が増えたのでは」と強調した。 労働基準法は労働時間が六時間