公安当局が不法滞在外国人の取り締まりを始めた翌日に、国営テレビ局の有名司会者が外国人に暴言を吐きまくったのは偶然か 外国人ゲストとの知的な対話を売り物にする格式高いテレビ番組の司会者が、外国人を「ごみ」「スパイ」「メス犬」などと呼んだらどうなるか? 普通なら番組を降ろされると思うだろう。 だが、楊鋭(ヤン・ロイ)の場合は違った。楊は中国国営テレビ局、中国中央電視台(CCTV)英語チャンネルの人気トーク番組『ダイアローグ』の司会を務め、上品でお堅いイメージのある人物。彼の番組は、中国が自らのソフトパワーを外国にアピールする戦略の一環として位置付けられていた。 そんな楊が、中国版ツイッター「微博」で外国人への暴言をぶちまけたのは5月16日。北京市公安当局が、100日間にわたる不法滞在・就労外国人の取り締まりキャンペーンを開始した翌日のことだ。彼の発言には、過去に『ダイアローグ』に出演したゲスト