Googleは、検索結果に表示されるコンテンツの提供者がいなければ存在していなかっただろう。しかし「Google I/O 2024」での様子を見ていると、同社は、ユーザーが毎日のようにGoogleを利用する基盤となっているオンラインエコシステムがどのように成立しているのかを忘れているかのようだ。 今回のGoogle I/Oの基調講演で発表された製品の多く(例えば「Project Astra」と名付けられたAIエージェントや「Gems」など)には、そのAIのトレーニングに使われるコンテンツを生み出しているジャーナリストやブロガー、フォーラムの投稿者、Redditユーザー、YouTuberなどに対する暗黙の敬意すら見られなかったことは懸念すべきことだと言えるだろう。むしろ、同社が示したGoogle検索の将来ビジョンは、AIを使ったエンジンでウェブのコンテンツをまとめ、簡潔な要約を提供するという