回帰とは、目的変数について説明変数を使った式で表すことをいいます(目的変数と説明変数の詳細については1-5章を参照)。この式のことを「回帰方程式」、あるいは簡単に「回帰式」といいます。また、回帰式を求めることを「回帰分析」といいます。 例題: 次の散布図は都道府県の人口密度と人口10万人あたりの薬局の数を示したものです。薬局の数を目的変数、人口密度を説明変数とするとき、回帰式を求めるとどのようになるでしょうか。 出典:総務省統計局 社会生活統計指標-都道府県の指標-2015 次の2つの図は散布図上に回帰式を描いたものです。このように、データに対しては様々な回帰式を求めることができます。この章では、左側の図のように(は切片、は傾きを表します)という一次関数で表される回帰式について説明します。 回帰式には、説明変数が1つだけ用いられています。このような式を「単回帰式」といい、単回帰式を求めるこ
回帰分析の意味 ビッグデータや分析力という言葉が頻繁に使われるようになりましたが、マーケティングサイエンス的な観点で見た時の関心事は、『獲得したデータを分析し、いかに将来の顧客行動を予測するか』です。獲得するデータには、アンケートデータや購買データ、Webの閲覧データ等の行動データ等があり、それらが数百のデータでもテラバイト級のビッグデータでもかまいません。どのようなデータにしても、そのデータを分析することで顧客や商品・サービスのことをよく知り、将来の購買や行動を予測することによって、マーケティング上有用な知見を得ることが目的なのです。 このような意味で、いまから取り上げる回帰分析は、データ分析による予測の基礎の基礎です。回帰分析のうち、単回帰分析というのは1つの目的変数を1つの説明変数で予測するもので、その2変量の間の関係性をY=aX+bという一次方程式の形で表します。a(傾き)とb(Y
「クロス集計」は、アンケート調査やネットリサーチでよく用いられる基本的な方法です。 表計算ソフトのピボットテーブル機能を使えば誰でも簡単にできてしまうクロス集計ですが、調査企画の段階で、予め集計方法と分析計画を立てておくことが活用のコツです。 この記事では、クロス集計の活用方法やデータの分析・作成方法を解説します。 クロス集計とは ※数表に使用しているデータはダミーです クロス集計とは、2つ以上の質問項目の回答内容をかけ合わせ、回答者属性ごとの反応の違いを見るようなときに用いる集計方法です。 集計したデータを細分化して把握できるため、あらゆる統計的調査で使用されます。 上の表は、性別と年代別で、ある商品Aについての興味を分析したクロス集計表です。 このクロス集計表からは、例えば、以下のような客観的な事実を発見することができます。 全体値を見ると、「非常に興味がある」が最も高く44.8%、次
【クロス集計とは】クロス集計の方法と具体例、メリット・デメリットを解説 クロス集計 ビジネス用語 マーケティング 疑問解決 アンケートなどで得たデータは、そのままの数字を見るだけでなく、クロス集計をすると、得られるものが多くなります。 今回はクロス集計とは何か、その方法と具体例、クロス集計のメリット・デメリットについて解説します。 【関連記事】「「定量」と「定性」の違いとは!?--ビジネスで活かせる「定量」「定性」分析」 1.クロス集計とは クロス集計とは、アンケート結果などのデータを集計する時に、2つ以上の観点でまとめる統計手法のことです。 最も多いのは、アンケート結果の「はい」「いいえ」を横軸に、「男性」「女性」の性別を縦軸に置いた2×2のクロス集計表です。 2.クロス集計の実例 クロス集計の定義を読むとわかりづらいかもしれませんが、クロス集計はさまざまな場所で使われているため、見れば
2020年6月に「個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案」が公布され、2022年春の全面施行に向け、政令やガイドライン等の検討が行われている。個人情報を扱うすべての事業者が対象になるため、対応を協議している企業も多いのではないだろうか。 今回のインサイトでは、法改正により発生する義務や現行法との違い、企業が対応すべき事項を3回に分けて解説する。第1回では、改正個人情報保護法の主な変更点と企業が対応すべき点を解説した。第2回では、「仮名加工情報」に関する対応ポイントを解説する。 「仮名加工情報」とは、データ内の特定の個人を識別できる情報(氏名等)を、ガイドラインに従って削除または他の記述に置き換えることで、他の情報と照合しない限り特定の個人を識別することができないように加工した情報のことである。 現行法には匿名加工情報という、一見仮名加工情報との違いの判別が難しい情報について、す
この記事では、匿名加工情報と仮名加工情報の違いについて説明していきます。 はじめに 2020年6月に個人情報保護法が改正されました。改正された要項の中で新たに、仮名加工情報というものが提示されています。 これに対し、2015年の改正によって創設された、匿名加工情報というものが存在しています。 「仮名」と「匿名」というささいな表現の違いになりますが、ややこしく感じられる方もいらっしゃるかもしれません。これら両者の違いや、新たに仮名加工情報が導入された理由を解説していきます。 個人情報保護法における、個人情報の定義とは まず、個人情報保護法における、個人情報の定義は以下となっています。 次の各号のいずれかに該当するものをいう。 ①当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、若しくは(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方法をいう。)で作られ
「仮名加工情報(かめいかこうじょうほう)」とは、個人情報保護法のもとで2022年4月1日から導入される、新しいタイプの情報です。 近年では、データサイエンスや機械学習(いわゆるAI)など、データを活用した企業活動が重要になってきました。 「仮名加工情報」は、このような時代背景に合わせて、企業による情報の利活用を促進する目的で導入されたものです。 「仮名加工情報」ができたことによって、これまでよりも、企業による情報の利活用がしやすくなることが期待されています。 この記事では「仮名加工情報」について弁護士が詳しく解説していきます。 ぜひご参考になさって下さい。 個人情報保護法とは 個人情報保護法は、日本の企業が個人情報を取り扱うにあたって守らなければならないさまざまなルールを定めた法律です。 企業が個人情報を集めたり利用したりする場合には、個人情報保護法が定めているルールを守らなければなりませ
1.仮名加工情報とは 仮名加工情報とは、「他の情報と照合しない限り特定の個人を識別することができないように加工された個人に関する情報」です。改正個人情報保護法で定義されており、個人情報を保護しつつ、データ利活用を促進するための情報加工の要件が定められています。 個人情報の利活用については、2015年に匿名加工情報が創設され、厳密な匿名性を担保することで本人の同意なしにデータの第三者提供および当初の利用目的以外への活用が可能となっています。しかし、匿名性を担保するための加工が難しい、また、加工によって情報の粒度が粗くなる場合がある、といった課題がありました。このような状況に対し、2022年4月に施行予定の個人情報保護法改正で新設されるのが仮名加工情報です。 図1で、仮名加工情報と匿名加工情報の加工処理のイメージを示します。匿名加工情報は、他の個人情報とのマッチングを防ぐためのIDなどを削除す
匿名加工情報は、特定の個人を識別することができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報であって、当該個人情報を復元することができないようにしたもの(法第2条第6項)です。「個人情報」(法第2条第1項)に該当せず、本人の同意を得ずに第三者に提供することが可能です(匿名加工情報の取扱いに係る義務等については、ガイドライン(仮名加工情報・匿名加工情報編)3-2参照)。 これに対し、仮名加工情報は、他の情報と照合しない限り特定の個人を識別できないように加工した個人に関する情報(法第2条第5項)であり、仮名加工情報を作成した個人情報取扱事業者においては、通常、当該仮名加工情報の作成の元となった個人情報や当該仮名加工情報に係る削除情報等を保有していると考えられることから、原則として「個人情報」(法第2条第1項)に該当するものです。変更前の利用目的と関連性を有すると合理的に認められる範囲を超
1.匿名加工情報とは 匿名加工情報とは、特定の個人を識別することができないように個人情報を加工し、当該個人情報を復元できないようにした情報のことをいいます。 >また、匿名加工情報は、一定のルールの下で、本人同意を得ることなく、事業者間におけるデータ取引やデータ連携を含むパーソナルデータの利活用を促進することを目的に個人情報保護法の改正により新たに導入されました。 個人データをマスキングすれば匿名加工情報になるの? 個人データを単にマスキングしただけで、法令に定める適切な加工を行っていない場合は、匿名加工情報ではなく、個人データです。匿名加工情報は、以下で紹介している事業者の適切な加工を行ったものを指します。 ポイントカードの購買履歴や交通系ICカードの乗降履歴等を複数の事業者間で分野横断的に利活用することにより、新たなサービスやイノベーションを生み出す可能性 医療機関が保有する医療情報を活
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